APDA/AFPPD AFPPD年次会議:AFPPDの3つの柱とICPD30以降の取り組み
2024.10. 7-9 インドネシア・バリ人口と開発に関するアジア議員フォーラム(AFPPD)並びにアジア人口・開発協会(APDA)は、10月7~9日にAFPPD年次会議をインドネシア・バリで開催しました。「AFPPDの3つの柱とICPD30以降の取り組み」をテーマに、インドネシア人口・開発議員フォーラム(IFPPD)及び国家人口家族計画庁(BKKBN)の共催、日本信託基金(JTF)、国連人口基金(UNFPA)、国際家族計画連盟(IPPF)、Family Planning 2030 (FP2030)の後援を受けて開催され、アジア・太平洋地域19か国から国会議員、政府関係者、国際機関、NGO、専門家など60人以上が参集しました。
開会式では、武見敬三AFPPD議長が参加者を歓迎するとともに、昨今のアジア太平洋地域の人口動態を鑑み、女性や少女、若者への積極的な投資や保健・教育へのアクセスの確保、そして女性と若者の起業家精神を促進することの必要性を示し、持続可能な開発のための2030アジェンダとICPD30コミットメントの達成には、AFPPDの役割がこれまで以上に重要となることを強調しました。IPPFからは福田友子 東・東南アジア・大洋州地域(ESEAOR)事務局長が挨拶を行い、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR:性と生殖に関する健康と権利)を推進し、女性と若者を暴力と差別から守り、高齢者の尊厳を尊重する活力ある高齢化の取り組みにはパートナーシップが成功の鍵であると述べました。またSRHRは若者だけの問題ではなく、性の多様性や高齢者も含め、幅広く、かつ深い視点で活動を展開していると話しました。Sumita Banerjee FP2030アジア太平洋地域代表理事は、人口動態の変化と気候変動が女性や脆弱な立場にある人々に大きな影響を及ぼしていると述べ、各国国会議員に対し、人口・開発問題解決のための重要な役割を果たし、権利に基づく家族計画を可能にする政策実現に向け協力を求めました。
続くセッションでは、ICPD30とアジア太平洋地域における人口動態の変化(セッション1)、ICPD行動計画(PoA)実施のためのアジア太平洋地域における若者への投資と人口ボーナス(セッション2)、持続可能な開発のためのジェンダー平等と女性のエンパワーメントの促進(セッション3)、アジア太平洋地域における人口高齢化と高齢者のウェルビーイングへの対応(セッション4)、社会発展と持続可能な開発における気候変動の影響(セッション5)、ICPD PoAと持続可能な開発のための2030アジェンダに取り組む国会議員の役割(セッション6)について取り上げました。AFPPDの3つの柱である「活力ある高齢化」「若者への投資」「女性のエンパワーメント」に加え、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の重要性と環境の持続可能性についても取り上げ、ICPD PoA及び持続可能な開発のための2030アジェンダを達成するために国会議員が果たすべき具体的役割を強調したバリ国会議員宣言文を採択して閉会しました。
9日の視察では、AFPPDの3つの柱に関連した機関を訪問しました。IPPF加盟協会であるインドネシア家族計画協会(IPPA)では、若者参画によるSRHR推進の活動の様子を見学し、Gerasa女性危機センターでは、GBV等の被害にあった女性に対する包括的な支援について説明を受けました。Pedungan 市では、自治体主導の総合型高齢者サービスの取り組みについて学びました。