APDA 公益財団法人アジア人口・開発協会APDA 公益財団法人アジア人口・開発協会

APDA アラブ・アジア国会議員会議:リプロダクティブ・ヘルス、若者のエンパワーメント、ジェンダーに基づく暴力根絶の推進

2025.10.24-25 カイロ・エジプト

10月24日、エジプト・カイロで、アジア・アラブ地域の16か国から国会議員や専門家など50名以上が参加し、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス(SRH)、若者のエンパワーメント、ジェンダーに基づく暴力の根絶に向けた地域間議員会議が開催されました。本会議は、アジア人口・開発協会(APDA; JPFP事務局)とアラブ人口・開発議員フォーラム(FAPPD)が主催し、国連人口基金(UNFPA)、日本信託基金(JTF)、並びに国際家族計画連盟(IPPF)の支援を受けて実施されました。

開会式では、武見敬三APDA理事長が主催者挨拶を行い、保健・開発政策の立案や法整備における国会議員の重要な役割を強調しました。エジプト側からは、社会連帯、保健、青年・スポーツ、議会関係を担当する4名の閣僚が登壇し、自国の戦略や取り組みを紹介しました。さらに、駐エジプト日本大使及びUNFPAアラブ地域事務所副代表が、連携してこの分野に取り組む必要性を強調しました。

続くセッション1では、SRH、公衆衛生、ジェンダー平等の相互関連性について議論され、特に若者や社会的に周縁化されたグループに焦点が当てられました。SRHの予算増額や国内資金の強化に向けたエビデンスに基づく対応や、看護師や助産師を中心とした人的資本の育成が、サービスのアクセス向上と公平性の実現に向けて検討されました。セッション2は、立法及び社会改革を通じたGBVへの対応について、アラブ・アジア両地域における課題が検討されました。予防的立法の強化、説明責任の確保、予防策や被害者支援に対する資源の確保において、国会議員が重要な役割を担うことが示されました。セッション3では、若者のエンパワーメントと包摂的な政策立案に焦点を当て、国及び地域レベルでの若者の意思決定参加を促進する方策を議論しました。教育、雇用、社会正義などの分野で若者が政策形成に貢献した成功事例が紹介され、世代間対話の促進と若者のリーダーシップを育む環境整備の重要性が強調されました。セッション4では、民間セクターの参画が国家・地域の開発イニシアティブにとって重要な推進力であることが検証されました。参加者は、国会議員と民間セクターが連携して地域的イニシアティブを立ち上げる可能性を探り、責任ある投資の推進と、地域社会の開発における効果的なインパクトの最大化を目指すことを確認しました。閉会式では、IPPFアラブ地域事務所副代表が挨拶を行い、SRH推進、若者のエンパワーメント、ジェンダーに基づく公正さの実現に向けて、国会議員の継続的な取り組みが不可欠であると訴えました。

翌25日、参加者は、エジプト赤新月社、及びAzimaリハビリテーション・依存症治療センターを訪問し、それぞれの活動を視察しました。エジプト赤新月社では、特にガザ地区への医療支援や食料配給、心理社会的ケア、迅速な対応体制について説明を受け、食料配給センターを見学し、効率的な現場を確認しました。Azimaリハビリテーション・依存症治療センターでは、予防、治療、リハビリテーションを統合した国家モデルについて説明を受け、依存症問題に包括的に取り組む優良事例を学びまました。

♥ 寄附・賛助金のお願い
APDAは「紺綬褒章」の公益団体に認定されています。
紺綬褒章は、認定された公益法人等に公益のために
私財を寄附された個人や法人に授与されます。
DONATE NOW

PAGE TOP