APDA 公益財団法人アジア人口・開発協会APDA 公益財団法人アジア人口・開発協会

APDA 高齢化への備えとケア・エコノミー関するアジア国会議員会議

2024.7.18 マレーシア・クアラルンプール

7月18日、アジア人口・開発協会(APDA)は、AFPPDマレーシアの共催、国連人口基金(UNFPA)アジア太平洋地域事務所(APRO)の後援により、マレーシア・クアラルンプールで「高齢化への備えとケア・エコノミー関するアジア国会議員会議」を開催しました。本会議には、国会議員、政府関係者、市民団体、専門家など、アジア8か国から70名以上が参加し、人口高齢化に関連する課題への対策だけでなく、AI等の技術革新により、高齢化を好機として捉えて活用する方策について議論しました。

議論の主要点は以下の通り。

  • 女性は平均寿命が男性より長く、高齢人口の半数以上を占めるにも関わらず、社会や職場でエイジズム(年齢差別)やジェンダー差別の両方を受けることが多い。
  • 高額な治療費、限られた財源、保険が適用されないために家族が直面する経済的負担といった課題がある。社会保障制度と医療サービスの強化、持続可能な資金調達メカニズムの確立、高齢者のための生産的で適切な雇用の創出が不可欠である。
  • テクノロジーを活用した高齢者ケアへの多面的なアプローチによって、デジタルデバイト(情報通信技術を利用できる者と利用できない者との間に生じる格差)を解消し、高齢者が安全で健康的かつ自立した生活を送れるようにすることが重要である。
  • 無償ケアワーク(育児・介護・家事・看護)を認識・評価し、ケア・エコノミー(ケアワークに関する経済活動)の枠組みの中で責任の共有を促進する必要がある。
  • 国会議員には、高齢者の権利と福祉を守るための法案を提案・承認し、高齢者のニーズに対応する包括的な政策を主導し、国民の意識を高めるという重要な役割がある。さらに国会議員は、政策やプログラムの実施を監督し、政府機関が高齢者のために効果的なサービスを確実に提供するようにし、説明責任を果たすよう求める。
  • 人口動態の変化がもたらす課題に備え、また高齢化社会を支える政策やプログラムを改善するために、このような優良事例を共有し、国際協力を推進するプラットフォームを継続し、発展させる。


■ Inter Press Service (IPS)
Parliamentarians: Active Aging Enhanced By Using Artificial Intelligence | Inter Press Service

♥ 寄附・賛助金のお願い
APDAは「紺綬褒章」の公益団体に認定されています。
紺綬褒章は、認定された公益法人等に公益のために
私財を寄附された個人や法人に授与されます。
DONATE NOW

PAGE TOP